「超大ラッキー」
「既に与えられていることに感謝」
遺伝子工学で世界をリードする筑波大学名誉教授の村上和雄先生は、“生命誕生”の素晴らしさについて発表し、1つの細胞が偶然に生まれる確立は、1億円の宝くじを買って、連続して、百万回当選するほど、大ラッキーな出来事だと話しています。
ちなみに、人間の肉体は60兆の細胞でできており、その幸運度は、大ラッキーの60兆倍になるということになり、この世に肉体をもって誕生したことは、とても有り難いことになります。
この「有り難い」の意味は、“有り、難い、事”への感謝であり、つまり、「ありがたい」はThank you ではなく、It is miracle 奇跡をあらわすという深い意味があったというわけです。
人間は宇宙に咲いた美華である
したがって、人間がこの世に誕生してきたことは奇跡の結晶ともいえるのではないでしょうか。
しかし、生まれて来ただけで、超大ラッキーであるのに、世界各国での国民幸福度を調査したところ、なんと日本人は90位であることが分かりました。
こんなにも物資や衣料や食料などにも恵まれ、医療水準や教育水準も高い国でありながら、なぜ、多くの日本の国民が幸福度を感じられないのでしょうか。
原因は生命の根源とのつながりの意識を失っている国民が多いからだとも言われています。
日本人は、何かあれば、お天道さまに手を合わせ、「お陰様で」、「いただきます」、「ありがとう」、「もったいない」など感謝の日々を当たり前に行ってきました。
また、お釈迦さんが「山川草木国土悉皆成仏」とお悟りになられたと同じように、古代の日本人は草や木などの生物だけでなく、石や岩などの無機物まで、さらには川のせせらぎの音や風の中にさえ、神性仏性があると捉えて、それを、詞や歌や絵、物語に表現してきました。
神話にも見られるように、「神」「自然」「人間」の三者が一体であるという日本人の感性は、私たち日本人がずっと共有してきたものです。
総裁谷口雅宣先生は谷口雅春大聖師の二十六年祭に当たり、次のようなご挨拶をいただきました。
(前略)すでに与えられているもの、人々、人間関係……などの光明面に注目し、そこから“神の国”や“聖地”を感じる生き方--それが生長の家の生き方なのであります。こういうものの見方、生き方が多くの人々の間に広まっていけば、物やエネルギーを浪費する生き方や、「もっと欲しい」「まだ足りない」という精神的飢餓感から、私たちは解放されるのです。そして、もっと自然と調和した“新しい文明”の構築へと進むことができます。そういう運動を、日本から起こしていかなければなりません。今がそのチャンスです。ぜひ、皆さまと共に、この“神の国”の実現運動をいよいよ強力に、そして心を込めて推進していきたい。
物質や、財産、既得権などへの執着から、物事の奥にある“迷いの心”を捨てて、まず今、目の前にすでに与えられている神の恵みを見て、感じ、幸福感を味わう生き方が、これからは人類にとって重要になってくるでしょう。