新たなエネルギ社会へ

「いよいよ水素社会の到来」
 
 
今年は特に、“これまでに経験のない異常気象”と気象庁からの発表も多く聞かれました。地球温暖化による気候変動も日に日に深刻度が増していくように感じます。各方面、各分野からさらなるCO2削減が求められ、地球環境保全に努力することが一刻を争う状況になってきました。現在、地球を取り巻く環境は深刻なものがあり、石油の枯渇によるエネルギー問題、CO2排出量の増加、大気汚染への対応、森林破壊、水資源の枯渇、食糧問題などがあり、まずは自然循環型の代替エネルギーを積極的に活用していく必要があるのではないでしょうか。
このような状況の中、トヨタ自動車燃料電池車(FCV)の市販第1号となる「セダンタイプの新型燃料電池車」を今年度中に販売することを発表しました。「水素」と空気中の「酸素」を化学反応させて電気を起こし、排出されるのは「水」だけという未来を担う、クリーンなエネルギー車で、究極のエコカーとも言われています。今、この車は「ガソリン車に置き換わる可能性がある」モビリティとして注目されています。FCVとは燃料電池」を搭載し、モーターで走行するクルマのことです。ガソリンに代わる燃料の水素エネルギーの活用は、環境にやさしく、CO2を削減し、地球温暖化防止にも期待されています。
 この車のエネルギーなる水素は、水などから精製できるため、資源が豊富であり、酸素と反応させることで発電させることできるため、用途が広く、内燃機関を超える効率があるなどのメリットがたくさんあるようです。また、EV(電気自動車)は電池容量の制限から走行距離が短く、充電時間も長いなどの課題があるのに対し、FCV燃料電池車)はガソリン車を超えるエネルギー効率の高さを持っており、走行距離も500km以上走ると言われているほか、水素補充時間の短さ(ガソリン車とほぼ同じ3分程度)などから、ガソリン車と同じように一般に使えるクルマになる期待が持てます。
生長の家総裁先生は『小閑雑感』 Part 13の中で次のようにお説きくださっています。

私は本欄などで、地球温暖化問題を解決するためには、人類は化石燃料を基礎とした“炭素社会”から脱却し、大気中に豊富にある水素や太陽エネルギーを利用する“水素社会”へと早く転換すべきことを訴えてきた。これはまた、アースポリシー研究所を主宰するレスター・ブラウン氏(Lester R. Brown)などが唱えていることと同じである。が、池内教授は、この“炭素社会”“水素社会”の代りに「地下資源文明」と「地上資源文明」という言葉を使う。そして、この方が分かりやすく、また的確な表現だと私は思った(『小閑雑感』 Part 13地上資源文明への転換より)