『挨拶は世界を救う』
「挨拶こそ幸運の扉」
A君は地方から東京の大学に入学し、一人暮らしをしていました。
朝、洗濯をして干しておいた洗濯物が、昼から降りだした雨で、ずぶ濡れになっても、誰も取り込んでくれるわけではなく、いつもわびしい思いをして暮らしていました。
ここでA君は、何か良い方法はないかと反省し、「自ら進んで挨拶することがいかに大事か」ということに気付きました。
それ以来、A君は、自ら進んで、人に会えば誰にでも
「おはようございます」
隣の奥さんにも
「おはようございます」
向かいの奥さんにも
「おはようございます」
帰れば帰ったで
「奥さんただいま、みなさんただいま」
と、人が変わったように挨拶をするようになったのです。
半月ほどしたとときのことです。
留守中にまた雨が降りだし、「今日も、洗濯物がずぶねれか」と思って帰って見ると、外に干していた洗濯物が見あたらないのでした。
風に飛ばされたのかと思っていると、隣の奥さんがやってきて
「あらお帰りなさい。雨が降ってきたので洗濯物取り込んでおいたわよ」
といって持ってきた。
見るとワイシャツからハンカチまで、アイロンがピシッとかけてある。
また別の時、向かいの奥さんがやってきて
「夕食まだなんでしょう、お惣菜を余分に作ったから、どうぞ食べてちょうだい」
と持ってきてくれたのでした。
挨拶をしなかった以前は、みんなが冷たく、孤独でした。ところが、自分から挨拶をするようになったら、まわりのみんなが好意の手を差し伸べてくれるようになり、世の中一転してバラ色になりました。
みなさんはこのお話を聞いて思いあたることもあるのではないでしょうか。
現在の環境問題を始め、あらゆる問題は、利己主義と他から奪う生き方が大きな要因となっています。
地球を守り、世界を救うためには与えあう生活に価値観を持つ必要があるのです。
お互いに、認め合い、感謝し合い、愛を与えるのは“挨拶”です。
「挨拶」こそ世界を救うのです。