『宇宙力全体と1つである』

    自然との一体感   
 
 
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日本の文明が何千年も受け継がれて現在に至っているのは、日本人が自然を愛し、太陽や、森、山や川を「神の生命」、「仏の生命」として祈る心を持つてきたからだと思います。
 
 これからも日本の文化や“自然”を守っていくためには、自らの欲望をコントロールし、「自他一体の
心」、「慈悲の心」をもつことが大切になってきます。 
さらに、これらのことを守ってこれたのは、自然に対しての「仏の四無量心」、四無量心とは「慈・悲・喜・捨」の心そのものが「日本人の感性」であるといえるからではないでしょうか。
 
 これまでに日本には文明の危機が3回あったといわれています。
1度目は、幕末におけるペリー来航に始まる異国文明の介入
2度目は第二次世界大戦後の占領下の日本
3度目は物質文明による現在の人間欲望主義の横行、西洋で生まれた市場原理主義
 
 現代は、今がよければ、自分がよければあとはどうでも良いという過去や他に対しても責任を負わない欲望中心の波が世界中を覆っています。
 
 この3度目の危機に直面するなかで、自分さえ良ければよいという「利己主義」や「人間至上主義」の欲望を抑制していかなければ、日本文明の危機は勿論のこと、人類の危機を抑制することも難しい状況にあるといえるのではないでしょうか。
 
今現在、自分の生命が存在するということは、“過去”の遺産を受け継いでいるということを意味しています。
このことは、同時に、“未来”に対しても責任があるということなのです。
 
 
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私たちはこのような生命の連続性の中で生きています。
この地球上のすべての生命は同じ遺伝子を使っているといわれています。
これは同じ遺伝子でみんなが繋がっているということです。
 だから、動植物を敬い、自然を大切にし、ともに生きていく思想をもう一度取り戻すことができたら人類は生き残ることができるのではないでしょうか。
 
 日本人は何千年も生かしあいの循環型の生き方をしてきました。今こそ「日本人の感性」が世界の先頭に立って新しい「自然と共に伸びていく」社会へ導いていく役割を果さしていかなければならない時期なのです。
 
 
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(前略) 
 今から、すべての人間が、自分のできるところから、自然にできるだけ負担を与えない生活を自ら実践する必要があるのです。団体参拝練成会に参加しておられる皆さんの多くは、すでにそのことを知り、ご自分の生活の中で「自然と共に伸びる」生き方を工夫してくださっていることと思います。
 
 日本人は伝統的に、自然との一体感を大切にして生きてきました。宗教的にも自然の中に神仏を見る生き方が、神道や日本仏教の大きな特徴でした。
 
 日本の「実相顕現」とは、だからそのような日本古来の感性を、地球温暖化時代の現代に、もっと顕著に顕わしていくことでもあります。
 
 人間と自然との一体感は、ここ総本山へ来れば如実に感じることができますが、しかし毎日の生活の場でも、その感性をしっかりと保持し、表現していかねばなりません。
 セメントやコンクリートで囲まれた都会で生活している人には、それは難しいかもしれませんが、谷口雅春先生は、私たちが心の中でそういう「自然との一体感」を維持するために、とても有難い言葉を私たちに教えてくださっています。
 
 『生命の実相』の幸福篇は、1年365日に対応して真理の言葉が集められていますが、実は今日の「6月17日」の項には、まさに自然と人間との一体を念ずる言葉が記されているのであります。雅春先生は、ここでは「自然」という言葉の代わりに「宇宙」という言葉を使われていますが、自然が宇宙の一部であることは、言うまでもありません。
 
「宇宙全体は1つの生命で生かされている。宇宙全体が生き物なのである。その生命流れ入って『吾』となっているのである。宇宙全体が
、『吾』の内に流れ込んでいるともいうことができる。
 そして自分の受け持っている環境では各自が船長であり、舵手である。各自が舵をとった方向に宇宙の生命力全体が動き出すのである。そしてその舵は次の『言葉の力』である。--
『自分は宇宙力全体にバックされている。自分は宇宙力全体と1つである』
 常にこのことを『言葉の力』にて心に描け。これが常住の神想観である。そう念ずるとき、そこに仏が現前しているのである。自分はすでに成仏しているのである」(p.169)
 
 この短い祈りの言葉を神想観の中で常に唱えることで、私たちは「自然」あるいは「宇宙」との一体感を深めることができます。この言葉よりもっと長い言葉を唱えたい人は、『真理の吟唱』などの中に、この言葉を具体的なイメージの形で展開した「祈りの言葉」もあります。今日は、私が最近出させていただいた『日々の祈り』の中にある「雨の恵みに感謝する祈り」を1例として紹介しましょう。
 (祈りの言葉の一部を朗読)
 
 生長の家には、この祈りのほかにも、自然と人間との一体感を深める祈りがいくつもありますから、どうぞそれらを毎日の神想観や聖経読誦の中に取り入れていただき、自然との一体感を重んじる日本人の感性を実生活に顕現していくだけでなく、事業や教育の面でもその感性を自信をもって表現していく。
 そういう活動を、これから大いに展開していっていただきたい。そのことが21世紀の「人類光明化」の道であり、「国際平和の実現」であり、また同時に「日本国実相顕現」の運動でもあるわけです。
                    (生長の家総裁・谷口雅宣先生ブログ『小閑・雑感』
                        2007年6月17日「自然と共に伸びるために」より)

 
 
生長の家総裁・谷口雅宣先生 ブログ『小閑・雑感』
 
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生 ブログ『恵味な日々』 毎日がワクワク