「 花鳥風月の里山 」

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

日本野鳥の会」の会長として



“ピヨピヨ会長”は5代目


八ヶ岳倶楽部で紹介しました柳生博さんは、今は俳優や庭師だけではなく、日本野鳥の会の会長と

しても活躍中です。

柳生さんのお孫さん達は柳生さんのことを「ピヨピヨ会長」(本当は「ピヨピヨじいじ」)と呼ん

でいるそうで、とても微笑ましい光景です。

絶滅の危機にひんしていたコウノトリの復活は、四十年以上にわたる里山の再生が必要であると

言われています。









鳥達が生きていくためには環境が大切です。


柳生博さんはこのことについて、次のようにお話しています。


「最後のコウノトリが捕獲されたのが、兵庫県の豊岡というところで、今、コウノトリを何十年

かかってみんなで人工孵化をしてやっと100何羽になったのね。

でも、野生に羽ばたいてもらうためには、その里山であったり、その田んぼの状態、そこにドジョウ

がいたり、営巣が出来る高い松の雑木林があるとか、条件が全部そろっていないと鳥達は機嫌よく

いられませんよね。

それで、最悪の場合トキのようにいなくなってしまうということはいっぱいあるわけよ。

やっぱり機嫌よく鳥達が生きていくためには環境が大切だよね」

この自然環境整備のために、研究者や野鳥の会、地元のお年寄りから子どもまでが力を合わせて

取り組んだことが、コウノトリの復活に繋がったと説明しています。



放鳥は田んぼや雑木林、小川といった自然の恵みがそろった里山が条件

さらに、田んぼや雑木林、小川といった自然の恵みがそろった里山がなければ放鳥もできなかった

と指摘しています。

 また、一昔前は、童謡や唱歌に出てくる懐かしい風景がどの地域でも見られ、コウノトリもそれ

ほど珍しくはなかったと述べ、そういった古き良き風景が見られなくなったのは「農薬と化学肥料

の散布が原因」と強調しています。

害虫を駆除する一方で、コウノトリのエサとなるカエルやドジョウなども排除され、生態系

が崩れたとして「かつてのように堆肥(たいひ)を使う農家が増えれば里山の再生も進み

ます。





花鳥風月がそろった里山


私達は、環境に良いことをすれば経済的に負担がかかると、思われがちですが、無農薬だと商品

価値が上がり、むしろ経済効果も高まるのではないでしょうか」ともお話しております。
 
1999年にメダカが絶滅危惧(きぐ)種に指定されたことに触れ、

「もともと日本の生物の90%以上は、里山の恵みを受けて生きてきたのです」

環境保護の必要性を強調し、「私が思い描く未来は、花鳥風月がそろった懐かしい里山

の風景です。この取り組みが全国に広がってほしい」

と期待を述べれたそうです。