「未来世代の幸福のために 2」

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「自然を愛する」


 東京大学生産技術研究所の山本良一教授によりますと、地球平均温度が2℃上がると、現在の気候が激変するといわれています。

さらに、教授は地球平均温度が1.5℃上昇した場合と2℃上昇した場合を次のように発表しております。


 「それでは産業革命以前に比べて地球の平均温度が1.5℃上ってしまったら何が起こるか?

これには2つの事が心配されています。  
1つは、他の生物が100万種類ぐらい絶滅してしまう。現在判っている所では、1700種類の生物が
自分達に合った気温を求めて、10年間に6kmのスピードで北へ移動している。

これは強制マラソンと同じで、もし地球の平均温度が1.5℃を突破したら、このマラソンに付いて
いけない100万種類の生物が絶滅するといわれています。

沢山の生物に支えられ、その生命をいただいて生きている私達人類にとって、これは大変な事
です。

(中 略)

まず気候の激変が挙げられます。猛烈な寒波や熱波、集中豪雨、竜巻、洪水、巨大ハリケーン
などが地球を襲います。これは温暖化が進行するに連れて、激烈なものになって行くと予想され
ています。

現段階の異変はまだまだ序の口で、こんなものではないんですね。それが理解されていない。
旱魃による食糧難や水飢饉、それに伴うマラリアデング熱など疫病の発生、その様な災害に遭う
人が、全世界で人類の3分の1から4分の1に上るだろうと。

それで最悪の場合、30億人程の人々が被害を受ける事になるといわれているのです。

 何としてもこの10年間で、人類の全知全能を挙げて、温暖化の防止に取り組まなければならない
わけです」

この山本教授のお話からも私たちは一人一人が真剣に環境問題に取り組まなければならないことが感じとれると思います。


「四無量心」


生長の家総裁・谷口雅宣先生のブログ『小閑雑感』の一部をご紹介いたします。



2009年11月22日
「自然を愛する」とはどうすることか?

生長の家では現在、“自然と共に伸びる運動”をしようというので、私たちは運動方法や日常生活をいろいろ工夫して、できるだけ地球温暖化が進まないように心がけています。
皆さんもこのことはよく心得ておられると思います。

 日本では政権交替が行われて、温暖化抑制により積極的な民主党が今、温暖化問題に取り組み出したところですが、残念ながら、世界全体の動きはまだまだ経済優先で進んでいるようであります。そのおかげで、温暖化の速度はIPCCが予測した“最悪”のシナリオに近い動きを示しているのが現状です。

 私たちは“生活者”としては、できるだけCO2を排出しない生活を心がけることはもちろんです。
 しかし、特に経済が停滞している現状では、経済復興のためには消費をどんどんしろという人が多いのですから、“信仰者”としては、「なぜ消費によってCO2を排出してはいけないか?」という問いに、宗教の立場から確信をもって答えることができなくてはいけないと思います。

 それは別の言葉でいえば、「なぜ自然を愛さなかればならないか?」という問いかけでもあります。その答えは、「神の愛を実践する」ためなのであります。仏教的に言えば、仏の「四無量心の実践」です。

四無量心とは「慈・悲・喜・捨」です。すなわち、「慈悲」とは「抜苦与楽」の心です。


 つまり、人の苦しみを見ては、その苦しみを除いて楽を与えようと思う心です。

 これを自然界に対して適用すれば、自然が傷つき、多くの生物種が絶滅している現状を見て悲しみ、その自然を回復させ、生物種の保存と繁栄とを実現させようとする心です。

 また、生物が繁栄している様子を見れば、それを自分の繁栄のように感じて喜ぶ心が「喜」です。

 別の言葉で言えば、「自然と我とは一体なり」という自他一体の感情を起こし、その通りに生きることです。

 それが、より高次の「自然への愛」であり、これによって人間は初めて自然を傷つけ、自然から収奪する従来の生き方から離れることができるでしょう。

 このように「四無量心を行じる生き方」
とは、仏の尊い心、神の無限の愛を行じ、他者との自他一体感を深めて、それを実生活に現すことであり、自然や環境から奪わない生活を実践して、生物種の保存と繁栄とを実現させようとお説きくださっております。

マイ箸、マイバック、クリーンウォーキング、植林、植樹は勿論のこと、太陽光発電風力発電などの自然エネルギーにも目を向ける中、この四無量心「慈・悲・喜・捨」の生き方を多くの人達が実践していくことにより、この「美しい地球」を“未来世代の幸福"のために守って行かなければなりません。

来年はさらにお互いに、自他一体の自覚を持ち、生かしあい、助け合って素晴らしい幸福な
年といたしましょう。

来年も皆さまにとってすばらしい佳き年になりますようお祈りいたします。